睡眠でリフレッシュ 

人生の3分の1が睡眠といわれるくらい生活する上で欠かせない睡眠、ぐっすり眠れていますか? スッキリ目覚めていますか? ストレスの多い現代社会、市販でも睡眠改善薬が売られているくらい不眠で困っている方が多い様で、あるまとめでは4人に1人が不眠に悩んでいるとか・・・
会議中についウトウトしてしまったり、テレビを観ていてウトウト、運転中にウトウトしてハッと我に返るなんて方も多いのではないでしょうか?  睡眠不足により集中力の低下、意欲の低下、免疫力の低下、運動能力の低下など様々な全身への影響があります。 では、どうすれば快眠でき
心も身体もリフレッシュできるのか考えていきましょう!

まず不眠といっても4つのタイプがあり。 ①入眠困難 ②中途覚醒 ③早朝覚醒 ④熟眠不全
①入眠困難とは・・・
布団に入ってもなかなか眠りにつけない。 
原因としては、不安や緊張が強い・睡眠時無呼吸症候群・ミオクローヌス症候群・神経質etc

  1. 睡眠時無呼吸症候群・・・睡眠時に呼吸が頻回に停止する疾患

定義は、1回につき10秒以上の無呼吸状態が1時間につき5回以上みられる状態。 
原因は、肥満・上気道の閉塞・呼吸中枢の機能低下・アルコールetc

  1. ミオクローヌス症候群・・・足の筋肉に起こるピクンとした痙攣

②中途覚醒とは・・・
夜中に何度も目が覚めてしまいその後なかなか寝付けない。
原因としては、頻尿・疼痛・睡眠時無呼吸症候群・ミオクローヌス症候群・うつ・加齢etc

③早朝覚醒とは・・・
特別用事もないのに朝早く眼が覚めてしまいその後眠れない。
原因としては、うつ・加齢etc

④熟眠不全とは・・・
睡眠時間は充分とっているはずなのに熟睡した感じがない
原因としては、うつ・加齢etc

以上の4つを総称して不眠と呼び、ひどい方では4つ全部の症状が出るようです。


このような不眠症状を改善するために、2002年に厚生労働省の専門研究班が「睡眠障害に対する12の指針」を発表した。 内容は以下のとおり。

1、睡眠時間は人それぞれ、
2、刺激物をさけ、眠る前には自分なりのリラックス法
3、眠たくなってから床に就く、就床時間にこだわり過ぎない
4、同じ時刻に毎日起床
5、光の利用でよい睡眠
6、規則正しい3度の食事、規則的な運動習慣
7、昼寝をするなら15時前の20~30分
8、眠りが浅い時は、むしろ積極的に遅寝・早起きに
9、睡眠中の激しいイビキ・呼吸停止・足のびくつき・むずむず感は要注意
10、十分眠っても日中の眠気の強い時は専門医に
11、睡眠薬代わりの寝酒は不眠のもと
12、睡眠薬は医師の指示で正しく使えば安全
参考文献:「睡眠治療の対応と治療ガイドライン」  内山 真先生

睡眠のリズムを知ろう
睡眠には“レム睡眠”と“ノンレム睡眠”の2つがあります。 レム睡眠は「体の眠り」 と呼ばれ筋肉が弛緩する一方で、大脳皮質が覚醒した眠りです。 レムとは睡眠時目蓋の下で眼球が急速に動くこと=Rapid Eye Movementの略でこのとき人は夢を見ます。 ノンレム睡眠は「脳の眠り」と呼ばれ、筋肉は収縮するが、大脳皮質は休んだ状態の眠りです。 人はこの2つの眠りを約90分1セットに交互に入れ替わり何回か繰り返して朝を迎えます。 ノンレム睡眠には4段階までありもっとも深い眠りは入眠後、約30分後に訪れます。 (この時期に成長ホルモンが多く分泌され、新陳代謝がよくなります。) 朝にむけてだんだんと浅い眠りになっていきます。
効果的な目覚めをするためには、この眠りのサイクルを利用し、90分を眠りの1単位として目覚める時間をある程度予測しておくとよいのではないでしょうか。 
体のリズム
人は朝起きて日の光を浴び、脳が「起きた」と感じてから12~13時間は活動に適した体の状態にあります。15時間後くらいから眠りの準備をはじめます。 この眠りの準備をしている時間帯に明るい光の中にいると、体にあるメラトニンという睡眠を促すホルモンの分泌が悪くなります。なるべく眠る前は照明を落としてリラックスすることが大切です。

ここで睡眠を促進する方法をいくつか紹介します。

自律訓練法

これは心身のリラックスを目的とした自己催眠のようなものです。 もちろん昼間起きている時間にするのも効果的です。  布団に入り仰向けに寝ます。 (昼間は椅子で大丈夫です。)
①息をゆっくり吐ききり、ゆっくり吸う。 数回繰り返す。
②「気持ちが落ち着いているリラックスしている」と心の中で10~15回唱え自己暗示をかける。
③頭→利き腕→逆の腕→利き足→逆の足、の順番で「力を抜く」と心の中で唱える。
このとき水の上に浮いているイメージをすると力が抜きやすいです。 各10~15回
④次に③とは逆の順番に「温かくなる」と心の中で唱える。
このとき実際に温かくなります。 
⑤下腹部を意識し「温かくなる」と心の中で唱える。
ほとんどの人が途中で眠ってしまうと思いますよ。 眠れない人は繰り返し行って下さい。

ツボを刺激する

東洋医学ではツボ(経穴)を刺激し精神的興奮を鎮静させ、さらに全身調整をはかり悪循環を断ち切ることで不眠を和らげます。 中医の古典書では不眠のことを「目不瞑(もくふめい)」・「不得眠」・「不得臥」・「不寝」などと呼ばれ昔から寝むれずに困っていた方がいたようです。
いくつかのパターンでツボを紹介します。
①精神的緊張、生活習慣の乱れなどによるもの
百会(ひゃくえ)・天柱(てんちゅう)・風池(ふうち)・肩井(けんせい)
②腰の痛み、顔のほてり、耳鳴り、めまいなどの症状がある。
大陵(だいりょう)・神門(しんもん)・