眼精疲労
みなさんは、目を労っていますか? 単に「疲れ目」だと思って放置していませんか?
「疲れ目」と「眼精疲労」は同じ様に捉えられていますが異なります。 疲れ目は、一時的な目の疲れで、ひと晩ぐっすり眠れば目の疲れは取れます。 眼精疲労は、十分睡眠をとり休息を取っても目の疲れが取れず、目の痛みやかすみ、頭痛などの症状が残ったり、また回復したと思ってもまたすぐに目の疲れが出てきたりします。 疲れ目が進展して症状がひどくなったものが眼精疲労と言われています。 眼精疲労の主な症状は、目が痛む・重い・かすむ・乾く・しょぼしょぼする・ゴロゴロする・充血する・視力低下などがあり、他の症状としては頭痛・はきけ・肩凝り・不眠・食欲不振などもあげられます。
原因としては、目の酷使によってのみ起こるものと思われがちですが、他にもいろいろと原因があります。
~眼精疲労を引き起こす原因~
①目の酷使によるもの
パソコンの長時間の使用(VDT症候群)、読書、テレビなど長時間近く同じ距離で目を使用することにより起こる疲労。
VDT症候群・・・VDTとは「Visual Display Terminal」の略で、パソコンのモニターなどを指し、長時間使用することによって起こる様々な症状の総称。
②眼疾患によるもの
白内障・緑内障・ドライアイ・斜視・網膜剥離などから起こる疲労。
③不適切な眼鏡やコンタクトレンズの使用によるもの
無理にピントを合わせようとして目に負担がかかることにより起こる疲労。
④ストレスによるもの
ストレスにより、自律神経の交感神経と副交感神経のバランスが悪くなり、体が緊張することで血流を悪く、涙の分泌量が少なくなるために目に疲れを感じます。
⑤老化によるもの
加齢により水晶体の弾力性が失われたり、水晶体を支える毛様体筋が衰えることで、近くを見るとき水晶体を厚くできず、ピントが合わなくなり目に疲れを感じます。(老眼)
⑥運動不足によるもの
運動不足により、体全体の血行が悪くなるため、目に疲労を感じます。
⑦他の病気によるもの
糖尿病・高血圧・動脈硬化といった成人病が原因でも目の疲労が引き起こされます。
ここであなたの眼精疲労度をチェックしてみましょう!
1、 目が重い |
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2、 目の奥に痛みを感じる |
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3、 目が乾く |
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4、 目が熱くなる |
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5、 涙がよく出る |
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6、 目が充血することがある |
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7、 小さい字が見にくい |
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8、 近くのものを見ていて急に遠くを見るとぼやける |
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9、 よく頭が痛くなる |
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10、首や肩が凝る |
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11、意識的に目をつぶりたくなる |
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12、夜、眠りにくい、または寝不足ぎみ |
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13、イライラする |
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14、一日に5時間以上パソコンを使ったり、読書をする |
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15、眼鏡やコンタクトレンズを長年かえていない |
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皆さんはいくつチェックが入りましたか?
0個~3個 あまり疲れていないようです。
4個~9個 すこし疲れ気味です。早めにケアをしましょう!
10個~15個 かなり疲れています。早急に対処しましょう!
自分でできる眼精疲労の改善方
1、眼球体操
眼球や周囲の血流を促進し、ピント調節をしている毛様体筋を柔軟にします。
① 目をぎゅっと閉じる。
② 目をパッと開く。
③ 眼球を右に向ける。 続いて左に向ける。
④ 眼球を上に向ける。 続いて下に向ける。
⑤ 眼球を右回りに回す。続いて左回りに回す。
①~⑤をゆっくりと数回繰り返してください。
2、温冷法
温める
タオルを水で濡らして絞り、ラップで巻き、電子レンジで30秒~1分間加熱します。
出来上がった蒸しタオルは熱さを調節してから目に乗せます。
(目に充血のある人は控えてください)
冷やす
タオルを氷水に浸けて冷やします。取り出して絞り、目の上に乗せます。
目を温めたり冷やしたりすることで、血管が拡張・収縮して血行がよくなり、目の疲労が軽減します。
3、ツボを刺激する
ツボを刺激することで目の周りの血流や水分代謝をよくさせます。
睛明(せいめい) ・・・左右の目頭から鼻よりの凹んだところ。
攅竹(さんちく) ・・・眉毛の内側の凹んだところ。
太陽(たいよう) ・・・眉毛の外側と目尻の中央から親指分外側。こめかみのところ。
四白(しはく) ・・・瞳の中心の親指分真下のところ。
瞳子髎 (どうしりょう)・・・目尻から親指分外側。
天柱(てんちゅう) ・・・首の後ろの髪の生え際で真ん中のくぼんだところの左右指2本外。
風池(ふうち) ・・・耳の後ろの骨の出っ張りと首の後ろの真ん中のくぼんだ所を結んだ線の中央。
肩井(けんせい) ・・・首の真ん中付け根の出っ張った骨と肩先を結んだ線の中央。
肝兪(かんゆ) ・・・肩甲骨の下を結んだ線の中央から外側指2本、下に指4本のところ。
以上のツボを気持ちのよい強さでゆっくり円を描くように押しましょう。
この他に、パソコンをよく使用するかたは、画面を少し見下ろすようにし、画面に直接光が映りこまないようにしましょう。